422: 名無しさん@おーぷん 2018/09/23(日)12:27:10 ID:0P4
幼馴染:はっきりした顔立ちで背も高い大政絢系統の美人。
兄:幼馴染とは同い年、デカくて顔も悪くはないがかなりの内弁慶でコミュ障会社員。
姉:兄の双子の妹で県外在住、幼馴染と仲が良い。
俺:幼馴染・兄・姉より二つ下の大学生。

幼馴染と自分達兄弟は高校まで同じ学校だったんだが、何となく「幼馴染は兄のことが好きなんだろうな」と思っていた。
周りも「カップルだ」って囃し立ててた。

でも兄のタイプは大人しそうな大和撫子、悪く言えば処×厨が好きそうな女の子。
幼馴染はチャラくはないけど派手目な美人。
兄はアピールしてくる幼馴染をそれとなく躱していているうちに大学が別々になり、幼馴染も諦めたのか見かけたら挨拶するくらいの関係になっていた。

しかしある日、兄と俺が買い出し中、明らかにデート中な幼馴染と遭遇。
お相手は兄の上司。
「理不尽で厳しいパワハラ男」
と兄がよく愚痴っていた人。

「そんなおっさんと付き合うなんて!
自分の気を引くために幼馴染はわざと上司と付き合っているいじらしい奴だ!」

と兄は考え、急に幼馴染に対して露骨なアピールをし始めた。
家族は知らなかったが、幼馴染宅に何度も物を贈ったり、幼馴染の帰る時間に合わせて駅で待ち伏せしたりしたらしい。
他にも色々やらかしてたようだが聞けなかった。




更に上司の誕生日がクリスマスだと知ると、近所に住む幼馴染祖父母を巻き込んで
「クリスマスは家族で過ごすべき」
と譲らず、
「もちろん自分も家族みたいなものだから」
と参加しようとした。
当たり前だが失敗した兄は、クリスマスの日わざと仕事でミスをし、上司を会社に寝泊まりさせた。
しかし幼馴染にはブチ切れられたらしく、兄は一週間程大人しくしていたらしい。

年が明けて正月、帰省してきた姉と5人で初詣に行こうと家を出た時、丁度振り袖を着た幼馴染も家から出るところだった。
声をかけようとする兄。
しかし続いて上司・見送りの幼馴染両親が現れた。
『上司とは(兄)への当てつけで付き合っているだけ、幼馴染両親に認めてもらっているのも自分だ』
と信じてきっていた兄は、
その光景を見た瞬間、
「なんでえぇ~~」
っと子供のように大泣き。
「お菓子買って」と泣く子供のように地面に体を投げ出してジタバタ。
幼馴染と上司・幼馴染両親はドン引き。
うちの家族もドン引き。

何とか兄を回収して家の中に入って家族会議をした。
子供の頃によくある「(幼馴染)を貰ってやってくれないか」だとか、「(幼馴染)ちゃんに嫁に来てほしい」だとか、兄は両親達のそんな会話をずっと真に受けていたらしい。
「本当は(幼馴染)が好きだった」
って。
幼馴染は昔髪が短かったんだけど、兄が「長い髪の方が好き」と言ったことで髪を伸ばし始めた。→アイツも俺のことが好きなんだ!→俺の言うことを聞いてくれる!→幼馴染を更に自分の理想(大和撫子)に近付けよう!としているうちに
「いつの間にか相手にされなくなった」
そうだ。
「あんな男と結婚すると聞いてショックだった」「親も公認なんておかしい」
とまた上司の愚痴。

「そもそも(幼馴染)のことが好きならさっさと告白すればよかったんじゃないか」
兄と幼馴染は高校まで学校が一緒で、
「その当時は(幼馴染)も明らかに(兄)のことが好きだったのに」
と言ったら、姉から衝撃的な発言が。
「(幼馴染)は(兄)のことを意識したことはない」
「流石にその頃は相手にされていなかったけど中学の時から(現上司)のことをずっと好きだった」
「髪をのばし始めたのも(兄)とは全く関係ない」
「(幼馴染)は(兄)に気を持たせるような素振りを見せたこともなく、(兄)は無言で付き纏っていただけ」
「誰が見ても迷惑そうな顔をしていたし、私(姉)は恥ずかしくて何度も謝っていた」
と。

幼馴染と仲の良い姉が正しいはずなんだ。
でも何故か自分の記憶には兄に対して彼女のように接する幼馴染の姿がある。
周りも冗談交じりだがカップルだと認識していた。
「女の前と男の前では態度を変えていたのでは」
と言ったら姉に
「そんな子じゃない」
と怒られた。

姉の言うことが本当だとして、自分の記憶は何だったのかと衝撃。

ちなみにその後、兄はミスのこともあり会社に居づらくなって半年しないうちに転職。
幼馴染は正月があけるとすぐ上司の家に引っ越し、結婚したらしい。



妄想代理人 vol.6 [レンタル落ち]