245: 名無しさん@おーぷん 21/06/28(月)14:33:51 ID:Cx.ix.L1
十数年前、自宅を建て替えるために一時的に住んでたマンションの横並びの2件隣に七十代ぐらいのおばあちゃん(Aさんとします)が住んでいた。
引越しの挨拶に行った時、普通の上品な感じのおばあちゃんで印象は良かったけど、接点がないのでその後のご近所さんとしての交流は全くなかった。

なのにある日を境に急に距離を縮めようとしてきた。

最初は
「孫から送ってきたんだけど、良かったらお裾分けどうぞ~」
とか言って、洋菓子を持ってきたり。
「通販で『ふたつでいくら、今なら激安!』みたいなやつを買ったけど、ふたつも要らないから」
って1つくれたり(要らんのに)。
玄関前でバッタリ会っただけなのに
「ちょっと待ってて!」
って部屋に戻って
「食べて~」
って果物を渡されたり。




相手がおばあちゃんなだけに『要らないから』って無下に断れなくて受け取り、受け取った以上は貰いっぱなしも悪いと思って、こちらからも田舎から送ってきたものをお裾分けしたりした。
映画に誘われたりもしたけど、それは丁重に『忙しいから』と断ってた。

そのうち自宅が完成したので再び引越しの準備をしていたら、Aさんに
「引っ越すの?」
って聞かれたので、
「はい。お世話になりました」
って挨拶した。
そしたら
「残念だわー、ご主人にお願いしたいことがあったのに…」
って。

Aさんには笑っちゃうような野望があったw

当時、旦那がデアゴスティーニの【東宝特撮映画 DVDコレクション】を定期購入していた。
郵便物が大きいので集合ポストに入らず、いつも玄関ドアに投函されたんだが、それでも入りきらないので半分ぐらい外に出ている。
封筒(っていうか薄目のダンボールみたいなやつ)には
“東宝~”
という文字。
それがしょっちゅう来るものだから、Aさんは
『(私の旦那)が東宝勤務だ』
と思い込んでしまった。

そしてAさんには大学3年のお孫さん(♂)がいるんだが、ゴジラやガメラなどの特撮ヲタらしい。
Aさん自身、東宝が特撮映画を作ってることを知っており、
「なんとか孫の為に就職の伝手を得ておこうと思った」
んだそうな。
「なのにねぇー、一度もお会いできないままお別れなんて悲しいわぁー」
とか言われたw

隔週で届く郵便物に東宝の文字があるからって東宝勤務と勘違いするのもアレだけど、お菓子や果物やなんやかんやで餌付けして就職の伝手を得ようと言う魂胆だったことにビックリしたw



隔週刊 東宝特撮映画DVDコレクション 65号(完結号)
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