129: 名無しさん@おーぷん 21/07/13(火)07:14:16 ID:SJ.of.L1
10年前の今頃、父が兄をストーカーしてた。

兄はその時かなり荒れてて、当時小学生の私には優しかったけど、両親にはいつも怒鳴ってた。
その時期に母が体を悪くして入院した。
多分2~3ヶ月位だったと思うけど、それまでいわゆる午前様だった父が早く帰ってきてご飯を作ってくれて、特別な事で凄く嬉しかった。

だけど兄は家に居なくて、父はご飯を作ると
「仕事行ってくるね」
とまた出かけて行った。
私はてっきり、仕事の合間に帰ってきてご飯を作ってるんだと思ってた。
暫くして母が退院して元の日常に戻った。




兄が大学受験を迎えた時に、兄が
「技術系の専門学校に行きたい」
と言った。
母は
「大学に行ったらどうか」
と進めたけど、父は
「好きな道に行け」
と兄の背中を押した。
“学歴の高い厳格な父” というイメージがあったので驚いた。
兄は希望の専門学校に進んだ。
私の時も
「服飾系の専門に行きたい」
と言ったけど、
「好きなとこに行け」
と反対されなかった。

後から母から、
「入院した時、(父)は夜な夜な家を出る(兄)をつけていた」
と聞いた。
初め父は『良からぬ事をしてるのでは』と思ったが、
見ている内に兄がゲームが好きな事、バイクや車が好きな事を知る事が出来たそうだ。
私の事も『これが可愛い』『あれが可愛い』と雑誌の切り抜きをおままごとの様に説明する姿を見て、私の好きな事を知ったという。
「病気はアレだったけど、お父さんが子供を知る機会になったのは万々歳ね」
と母は笑う。

それはそうなんだけど、
生活ではなく子供の人間性を見てくれた父に感謝。
お金があれば命や生活は守られるけど、
(愛は同じく愛からしか育てられないんじゃないかな)
って思った。
愛がなきゃ行動は出来ないし、尊重もできないから。



ステンレスタンブラーコップ お父さんありがとう
ステンレスタンブラーコップ お母さんありがとう